ホーム > 思いつくことなど > ホントに1400兆円?
思いつくことなど
「日本の財政状態は最悪だが、国債の大半を日本人自身が
もっているのでそれほど心配しなくていい」

昔からよくきくフレーズですね、

「例えばAさん一家では旦那様は浪費が好きで、家計全体をみると
毎年200万円の赤字だけど、しっかりものの奥さんがOL時代に
貯めたお金を奥さんから借りて家計を補填している」状態・・
これが今の日本・・・この例えもよく聞きますね。
即ち、家計の外から借金をしていないのでそれほど心配ない
ということです。

確かにこの例えはよくできていると思いますし、
僕自身も日本の財政赤字の累積額はそれほど危機的だとは
思っていません。

一方で「日本人の個人が持っている金融資産の合計1400兆円」
とよくいわれ、これが日本人のストックベースの豊かさの象徴
として語られるケースが多いですね。

私は少なくともこの部分に関しては間違っていると思います、
まず個人が国や自治体に貸している部分、即ち約840兆円程度は
1400兆円から控除する必要があるのではないでしょうか。

上記例でいいますと、しっかりものの奥さんは1400万円の
資産を持っていたが、毎年旦那さんにせびられた結果840万円
は家計に貸している状態、奥さんの資産は確かに今でも(帳簿上は)
1400万円あるが、そのうち840万円は家計を通じて使ってしまっていて
戻ってこないという状態です、はたしてこれで奥さんの資産は
1400万円あるといえるでしょうか・・・

国の場合、支出された財政はインフラなど有形の
財産に置き換わってるともいえますが、それとても
年々償却されるでしょうし、そもそも有形の資産として
残らない支出の仕方もあるわけです、へたをすれば
「日本人の個人が持っている金融資産の合計は1400兆円」
ではなく、560兆円ということではないのでしょうか・・・

このあたり一度機会があったらゆっくりと考えてみたいと
思います・・・

(2009年6月16日)



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