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ファンドマネージャーの腕次第!
皆さんこんにちは。
唐突ですが、みなさんは「大証修正平均株価」(以下「大証平均」)をご存知でしょうか?

皆さんが一般的に「平均株価」という言葉を使う場合は、普通は「日経225平均株価」(以下「日経平均」)を指します。
これはご存知のように日本経済新聞社が構成する、東証1部上場株のうち225銘柄の平均株価指数です。 これに対し、「大証平均」のほうは大阪証券取引所が採用する大証一部上場の250銘柄の平均株価です。
実はこれら2つの指標は、2004年4月までは多少「大証平均」が「日経平均」を上回る程度で、ほとんど同じような動きを示してきました。

ところが2000年4月を境に、この2つの指標は大きく乖離してゆくことになります。
現在では随分差が開いてしまい、「日経平均」が14000円後半であるのに対し、「大証平均」のほうは既に28000円台に乗せています。
随分差がついたものです、この差はどこから生じたのかといいますと2001年4月に行われた「日経平均」採用銘柄の入れ替えです。

これだけの差が出るからには、さぞかし盛大に銘柄入れ替えを行ったのかと思いきや、実は225銘柄のうちわずか30銘柄を入れ替えたに過ぎません。
全く銘柄選択というのは恐ろしいものです。
これをファンドの世界に当てはめて考えると、私などは少し怖くなってしまいます。

例えば、同じような戦略で運用を行う二人のファンド・マネージャーがいたとして、僅か十数パーセントの組入銘柄の違いででここまで運用成績に差がでてくる・・・
こういうことが十分に起こり得るということですし、言い換えれば、ファンドの運用実績の差などは、実はこの程度の微妙な銘柄選択の違いによって起こっているとも言えるわけです。
そのように考えてみると、ファンド・マネージャーの能力というか腕というのは実にファンドの運営にとって重要な要素だということが解ります。
さらに言えば、国内勢のファンドがオフショアの一級品のヘッジファンドになかなか勝てないのは、突き詰めて考えるとここに行き着いてしまうような気もします。

話は変わりますが、皆さんはマン・インベストメンツから募集されているMan Blue Crest Ltd(2005年12月12日募集完了予定)というファンドをご存知でしょうか。
このファンドはもともと、Blue Crest Capital Management というヘッジファンド運用会社が2002年12月に運用を開始したBlue Crest Capital Internatinal Ltd というファンド(既に募集を停止していますが)をマン・インベストメンツ社向けに組成しなおしたものです。
ファンドの詳細は弊社フ「小富豪ヘッジファンド情報」(会員登録無料)をご参照ください

このBlue Crest Capital Internatinal Ltd の実績には全く驚かされます、2002年からの年間平均リターンは14%程度とヘッジファンドにしては、おとなしいほうですが、リスク(標準偏差)は年率で僅かに6.6%です。
できれば、このようなファンドに投資したいものですね。ちなみにファンド・マネージャーはモルガン・スタンレーなど米投資銀行からの腕利きの移籍組達だと聞いています。
(残念ながらMan Blue Crest Ltd は元本確保機能をつけたためでしょうか、想定標準偏差が10%~13%と本家であるBlue Crestの長所が薄まってしまっているように思います、少し残念です。私が組成するのでしたら元本確保機能はつけないですが・・・)

大切なお金、同じ運用を任せるのなら(何もヘッジファンドに限ったことではないですが)腕利きのファンド・マネージャーにお願いしたいものです。

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