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停滞する先進国、成長する新興国
みなさんこんにちは。

15世紀のおわり、欧州の冒険家が世界の海へ漕ぎ出して以来、
世界経済のグローバル化は、一貫して進展し続けてきたと
いえるでしょう。

その進展は初め緩やかに、時代がすすむに従って速度を
増してゆきました。

これはモノを物理的に移動させるテクノロジーの進化と、
情報を伝達するための通信手段の高度化が、ともに加速度的に
進歩し続けた結果といえるでしょう。

欧州の文明は2つの新大陸に移植され、そのうち北側の大陸に
建設された米国は、建国後ほどなく欧州と競い合うようにして
アジアに進出し、極東の未開の小国に新しい経済文明を移植
しました。

このようにして世界経済の成長点は、欧州から米国そして
日本へ・・・言い換えれば先進国から周辺国に移動して
いったわけです。

あたかも水が高いところから低いところに流れるように、
経済文明もまた先進地帯から新興国に向かって流れるのなら、
現在起きている新興国の急成長もまた、歴史の必然といえる
のではないでしょうか。

ただ現在の成長点が中国やインド、南米、ASEANなど
人口大国で起きている点で、世界は未体験ゾーンに足を
踏み入れた可能性はありますが・・・

歴史上これほど大きな人口の塊(かたまり)が、
先進国にキャッチアップしてきた時代はありませんでしたので。

さらにさきほど申しましたように、歴史の進行は
加速度的に早まっています。

かつてない大きな人口塊が、かつてないほどの速度で
先進国経済に追いついてくる・・・

私たちは、ちょうどそのような歴史の一場面に遭遇しつつ
あるのかもしれませんね。

低成長にあえぐ先進国が、未曾有のペーパーマネーを
市場に供給し、それが行き場を失って新興国が保有する
資産に吸い寄せられる・・・

行き着く先はいつものバブルとそれに続く破綻、
そしてまたそれらの繰り返し。

彼らが先進国へのキャッチアップを完了し、
世界が新しいパラダイムのもと安定するまで、
このバブルと破綻の連続は止まらないでしょう。

世界のどこにお金を置こうが、
世界のどのような資産を保有しようが、
私たちはバブルとその破綻の影響から逃げることはできないでしょう。

それでも新しいパラダイムのその先に向けて、自分たちの
資産を自分たち自身に継承してゆく智慧はいくつもあります。

目先の相場を追うのも悪くはありませんが、
ときにはこのような長期的なイメージを膨らませながら、
物思いにふけるのも悪くはありません。



では、今回はこのへんで。

(2010年10月20日)




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