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「ヘッジファンドとゼロ・クーポン債のベストマッチ」
このサイトで何度か取り上げさせていただきましたが、ゼロ・クーポン債という金融商品は使いようによってはとても便利な商品です。なしにろ一定期間持っておくだけで(発行主体がデフォルトを起こさない限り)必ずあらかじめ決められた金額を受け取ることが出来るわけですから。

例えば、あなたが3万ドル(約330万円)持ってスタートするとしましょう。
このうち67%、即ち2万ドル(約220万円)で米国政府が発行するゼロ・クーポン債(2015年償還)を購入してみてください。
この商品の現在価格は67単位ですが、2015年償還時には自動的に100単位になります。
言い換えれば、上記の2万ドルは2015年に間違いなく(米国が破綻さえしなければ)3万ドルになるわけです。

そこで、残りの1万ドル。あなたなら何に投資しますか?ウンと大きなリターンを狙ってもいいですよね。
例えば、クアドリガのスーパーファンドなどはいかがでしょうか?
このファンドは目標利回りが年40%から50%程度、想定リスク(標準偏差)は年30%程度のヘッジファンド(トレンド・フォロー型)です。
「年平均リターンが45%、想定リスクが年30%」ということは下は年率−15%、上は同+105%のレンジの中に95%程度の確率で納まるファンドだという意味です。
仮に、毎年下限の−15%リターンが続いたとしましょう、今から10年後の2015年に投資額はいくらになっているでしょうか。
答えは、1万ドル×85%の10乗でおよそ2000ドルです。

一方で米国ゼロのほうはと言いますと、こちらは上記のように初期の投資額2万ドルは3万ドルに増えていることになり、合計は3万+2000で32,000ドルとなります。

では、毎年上限値の105%リターンが続けばどうでしょうか?
1万ドル×205%の10乗となり、何と1300万ドル(14億円)になってしまいます(別に煽っているわけではありませんよ!計算上はこうなるということです)

では目標利回りの平均値で動いたとすればどうでしょうか。
1万ドル×145%の10乗となり、答えはおよそ40万ドル(4400万円)となります。米国ゼロ3万ドルを加算すれば43万ドルということになります。

まとめますと初期投資額の3万ドルは10年後に

・最悪のシナリオで3.2万ドル
・中位の推計で43万ドル
・最も高いリターンをあげた場合1300万ドル

ということになります。

もちろん、上記の利回りはクアドリガ社のあくまで「目標値」に基づいて作成しています、将来のことは誰にもわかりませし、さらに上記の試算では税金が考慮されていません。
ただ、ゼロ・クーポン債をあなたの資産に組み込みハイリスク資産とのバランスをうまくとれば、元本を確保しながら高いリターンを狙うことができるのは事実だと言えそうです。

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