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ダイヤモンドとルビー・・実物資産投資で勝つ決め手

世界的なダイヤモンドの価格が下がってきているのを皆さんご存知でしょうか。一昔前のダイヤといえば、買い手はアメリア人、そして日本人と決まっていましたが、2009年あたりから中国人による投資が目立ってきました、そのあとをインドが追いかけ、いまでは世界の買い手ビッグ4はアメリカ、中国、インド・・・そして4位にやっと日本です。

2015年来中国人によるダイヤの買いに勢いがなくなった理由は皆さんお察しの通りで、その結果がいまの相場の下落というわけです。デビアス社による市場のコントロールは、昔ほど効かず、需給のバランスが崩れつつあるといえるでしょう。直近の相場は1カラットのサイズの良品クラスで1個7100ドル前後、最上級品1個15,000ドル程度。この価格は一年前に比べ5%ほど低い水準です。

この傾向は海外の宝石小売りサイトなどをみてみ顕著です。例えば以下は米国のNational Gemstone社のサイトですが、これなどをみても2013年あたりには、すでにダイヤの相場が下落に転じていることが分かります。

http://www.preciousgemstones.com/gemstonetrends.html

一方で、引き続き相場の上昇が顕著なのは、この欄で時々お話しするルビーやサファイア、スピネルなどのカラーストーンです。例えばミャンマー(旧ビルマ)で産出する非加熱サファイアの相場を見ますと、ロイアルブルー色の最高級サファイア1カラット石が、ここ10年ほどの間で3倍ほどの価格(15,000ドル)になっています。

ビルマのモゴック産非加熱サファイア、2.65カラット、「ロイアルブルー」色

この傾向はルビーでも見らます。例えば同じくビルマ産の非加熱石の相場を見ますと、やはりここ10年の間に約3倍で、ピジョンブラッド色の最高級ルビー、1カラット石の相場は、現在およそ50,000ドルです。やや品質の劣る良品クラスですら、1カラットもので20,000ドルはくだりません。

このようなカラーストーン人気はスピネルにも波及し、ビルマ産の最高級スピネル1カラットものが、すでに6,000ドルを超えました。

同じ宝石でも、ダイヤとルビーやサファイアで、なぜこれほど値動きが違うのでしょう。僕はここに現物投資で勝つヒントがあるような気がします。ダイヤとルビーの違いは一体何か・・・一言でいえば希少性ではないかと思います。例えばダイヤです、ダイヤモンドの直近の生産量を見ますと、世界の合計で1億2000万カラット、これに対してルビーはせいぜい50万カラット程度といわれ、実にその比は240対1です。さらに高品質なルビーの産出は限られており、たとえばビルマ産のルビーは年間4万カラットほどにすぎません。

しかもこの4万カラットの大半は低品質な石や小粒な石であり、過熱した後で流通に供されるわけです。したがって例えば先ほどのような、非加熱無処理のまま市場に出てくる石は、稀であるとえるでしょう。僕の感触で申し上げるなら、ビルマのモゴック産の非加熱石、なおかつピジョンブラッドの石の場合、2カラット以上のものは年に数百個ほど市場に出る程度だと思います、3カラット以上になればさらに希少性が高く、おそらく年間に数十個ではないでしょうか。

不動産は収益を生む唯一の現物資産といえるかもしれません。が、不動産以外の現物は、一般に持っているだけでは収益を生みません。収益を生まず、かといって消費することもできない資産に対し人はなぜ投資するのか・・・この点について考えた場合、なかなか合理的な答えを見つけづらいのですが、誰かに転売する際に得られるキャピタルゲインに対して、人は大昔から本能的に投資対象としての魅力を感じているのかもしれません。

であればそこいらに転がっているようなモノではだめで、自分以外の多くの人が欲しがるモノ、あるいは自分しかもっていないようなモノである必要があります。僕は長らくコインへの投資を続けているので、この辺りを体感的に知っているのですが、収集のレベルが上がるにしたがって、コレクターはよりレアなものへの投資に傾斜してゆく傾向があります。世の中に数十枚しかない神聖ローマの5ダカット金貨・・・MS66、完全未使用のスペイン17世紀の銀貨への投資・・・世界中で40枚しか造られなかったスペインの贈呈用金貨「ロイアル」。富裕層は最終的にこの段階に到達するものです。お金持ちたちが入手を競う結果、このような名品コインは飛び切りの値段をつけることになります。一方、ザクザクあるようなコインを決してお金持ちは集めません、たとえそれが紀元前の銀貨でも、何十年も待っていっこうに値上がりしないのはこのためです。このような経験を僕はしてきました。

宝石も全く同じだと思います、いくら美しくても、銀座の街を歩けばそこここにあるような宝石はそれだけの価値しかありませんし、何年待ってもさほど価値は上がらないでしょう。

現物投資の要諦はここにあると僕は思います。

 

 

 

 

 






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