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恐怖と欲望の狭間で・・・
皆さん、こんにちは。

「株式投資は一種の修行だ」

私はかれこれ30年近く資産運用という作業をやってきましたが、
年を重ねるにしたがってこの思いが強くなってきました。

モノは「安く仕入れ、高く売る」ことでしか利益を上げる
ことはできません。

これは理論的には誰でも解っていることなのですが、株式投資の世界
で実践するのはなかなかに難しいようです。

例えば相場が下がり続けている時・・・

そのような時は好材料は見あたらず、明日にも天が落ちてきそうな
恐怖に駆られるもの、株価が割安になっているのは理性で解っていても、
なかなか買えたものではありません。

人間は危険を察知すると、周りと同じ行動をとりたがるように
できているようですね、もしかするとこれは私達の遠い遠い祖先が、
アフリカの草原あたりで天敵の影に怯えながら集団生活をしていたことと、
何かしらの関係があるのかもしれません。

いずれにしても、恐怖に支配された下落局面で一人買い向かうという
行為は、そもそも人間が生まれながら持っている習性にさからった
行動であることは間違いなさそうです。

結果的に買いを入れるのは、周りの人たちが「株だ株だ」と騒ぎ始めた頃、
株価の上昇サイクルが終盤にさしかかったあたり・・・安全運転
のつもりが逆に高値掴みというわけですね。

逆に相場が上がり続けている時・・・

今度人間の判断力を雲らせるのは、恐怖心ではなく欲望です。

一円でも多く儲けたいという人間の欲望の集合体が相場を押し上げ、
いつしか実体以上に株は買い進まれる。

なまじサイクルの終盤で参入したため、降りるタイミングがつかめず、
売るのは相場が急降下したあと、結果的に思いのほか安く売らざるを
得ないというわけです。

つまるところ人間の習性(あるいは本能か)のまま売り買いしている限り、
「高値で買って、安値で売る」ことの繰り返し、このような
投資スタンスでは、なかなか利益をあげるこの難しいのではない
でしょうか。

「安く買って、高く売る」、この行為は人間の持っている
本能に逆らった行動ともいえるわけで、それを実行するには
口では言えない独特のストレスや恐怖心が付きまといます。

それでもあえてそれを行わなければ、株の世界ではなかなか
勝ち残れない。

私が「株式投資は一種の修行だ」と思うのは、このような
理由からです・・・

では、今回はこのへんで。
(2008年10月27日)




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