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暑い夏とナポレオン金貨

みなさんこんにちは。

お盆は終わりましたが、
まだまだ暑い日が続きますね。

こんなときは、ちょっと肩の力を抜いてコインの
お話しでも・・・と言いながらお盆前も中国のコインの
お話しをしたような気が・・・

たびたびのコイン話しで恐縮ですが、
時間のある方はお付き合いください。

いま僕の机の上に、あるコイン商が2007年に発行した
コインのカタログがあります。

お盆のあいだに自宅の本棚を整理していて、
偶然みつけたものです。

できたら目にしたくなかった・・・
いまでも見るたびに悔しくなります。

特に7ページ目のナポレオン金貨のあたり。

100フランのナポレオン金貨・・・重量は約32グラム、
金の純度は90%、鋳造年は概ね今から150年ほど前です。

表記されている価格は、7万円の後半から高くても
9万円の前半まで。

あ〜悔しい!ムチャクチャに悔しい!!

なんであのとき全力で仕込まなかったのか・・・

当時の金の価格は1グラム約2500円です、
これを上記ナポレオン金貨にあてはめますと、
金の価格だけで72,000円ほどになります。

それが平均8万円ほどで売られていたということは、
どういうことなのでしょうか・・・

簡単にいえばこの金貨は、ほとんど金属の金、
いわば地金(ぢがね)としての価値で売られていた
ことになるわけです。

といってもこの金貨は決してありふれたものではありません、
むしろ年号によってはわずか2000枚ほどしか発行されなかった、
いわゆるレアものの部類といってよいでしょう。

そんな希少性の高い金貨が、
ほとんど地金の価格で売られていた・・・
しかもわずか7年まえのお話しです。

考えれば考えるほど悔しくなってしまいます、
ちなみにこのナポレオン100フラン金貨の、現在の
相場はざっと25万円から45万円(注)といったところです。

注)状態や年号にもよります、最近は状態と年号による
価格差がドンドン大きくなってきています。

現在の金価格は、1グラム=4500円ほどですので、
この100フラン金貨の金属としての価値は約13万円です、
これに対してこの金貨の相場を平均で35万円だとすれば、
金貨÷地金=約2.7倍となるわけです。

この2.7倍という比率は、コインの希少性の物差しで、
この値が高ければ高いほど、収集家がそのコインの希少性
を高く評価しているといってよいでしょう。

つまりナポレオン100フラン金貨について申し上げれば、
すでに地金型コインの領域から脱し、希少性や歴史的価値を
踏まえた相場が、この7年の間に形成されたといえるでしょう。

同じことがインドの金貨にもあてはまります。

以前このメルマガか「思いつくことなど」で書いた記憶が
あるのですが、2005年ごろのインドの金貨はホントに
安値に放置されていました。

その安さと言ったら、今から数百年前の金貨が
ほとんど地金価格といった状態で、割安感プンプンという雰囲気
を醸し出していたものです。幸いそっちは少し多めに仕込めましたが、
それでも今となれば少し仕込み足りませんでした。

そのような観点で、いまの金貨の相場をみれば
どうでしょうか。

冒頭のコイン商の直近の金貨カタログをみると、
南米やヨーロッパの金貨に、いまだに「地金価格+10%」
などという表記を見つけることができます。

ブラジルのコインは昨年随分高くなってしまいましたが、
他の中南米諸国の金貨を丁寧にみれば、旧スペイン植民地で
発行された金貨を中心に、まだまだ地金相場と比べ、さほど
価格差のない金貨、しかも200年以上前の金貨を見つけることが
できます。

私自身そのようなコインは積極的に買ってゆきたいと
思いますし、コイン収集や、資産運用に興味がある皆さんにも、
お勧めしたいと思います。

6年後にまた悔しい思いをしないように・・・

 

では、今回はこのへんで。

 

(2013年8月20日)



 




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