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今年後半の貴金属相場-2

みなさんこんにちは。

今回はお約束通り白金族のお話しを致します。

まずはプラチナからです。

プラチナ相場に大きな影響を及ぼす南アフリカのストライキが、
ようやく先日終結しました。

が、相場は意外にもほとんど下げず、現在1オンス=1500ドル
手前あたりで推移中です、プラチナ生産の南アフリカ依存度は
実に72%(注)と極めて高く、本来ならスト終結は売り材料に
なるはずです。

注)Jhonson Matthey:Platinum2013 より

スト終結の報道があったのは6月12日でしたが、
その前後の値動きをみますと以下のようになります。

・6/10 1478ドル
・6/11 1483ドル
・6/12 1438ドル
・6/13 1437ドル
・6/16 1441ドル
・6/17 1427ドル
・6/18 1451ドル
・6/19 1459ドル
・6/20 1456ドル

注)ロンドン市場午後終値

そして先週末7/4の終値は1503ドルで、早くもスト終結前の
価格を上回りました。

ストが終結しても、すぐに生産が回復するわけではありません、
設備の整備や安全点検作業などもあり、生産量が戻るまで
概ね3か月程度かかると言われています。

スト終結以降の相場上昇は、このような点を踏まえ、
当面在庫がタイトに推移するとの予想によるものでは
ないかと思いますが、それ以外にも相場が注目している
材料はあると思います。

まずは欧州経済の回復予想だと思います。

プラチナは欧州で生産されるディーゼルエンジン車の
触媒として大量に使われますので、欧州経済の回復はプラチナ
相場にとってプラスです。

他の先進国経済に比べ出遅れていた欧州も、ようやく
プラス成長が定着しそうな雰囲気になってきました、
ただし物価のほうは直近で+0.5前後で、ECBが目標とする
2%には遠く及びません。

今後もこの低インフレ状態が続けば、いずれECBは
日米同様のQE(流動性供給策)の導入に追い込まれる
可能性はあると思います。

欧州におけるQE導入は、同エリアの経済成長に寄与し、
その場合プラチナ相場にはプラスに作用するでしょう。

今のプラチナ相場はおそらくそこも見ているのでは
ないでしょうか。

欧州経済が順調に回復すればプラチナは買われ、
逆に経済がイマイチでもQE導入期待からプラチナは買われる。

このような予測から、僕は下期のプラチナ相場は
上昇する可能性が高いと考えております。

パラジウムに対してはさらに強気でおります。

また長くなってきましたので、
この続きは来週させて頂きます。

 

では今回はこのへんで。

(2014年7月8日)




 




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