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ギリシャ問題と質的分散

みなさんこんにちは。

ここ数日、市場は大荒れですね。

ギリシャ問題に、中国の成長鈍化懸念が加わって、
あちこちで相場の価格変動が激しくなっているようです。

株や商品相場など、景気変動の影響を受けやすい
金融商品にお金を集中させている方は、困惑されて
おいでではないでしょうか。

では、私たちはこのような大荒れの相場に対し、
いったいどのように対応すればよいのでしょうか・・・

目先さらに相場が下落すると考えて、すぐにでも
手仕舞ってしまったほうがよいのでしょうか?

それともギリシャ問題は、早々に収束すると考えて、
このまま維持したほうがよいのでしょうか?

皆さんそれぞれに相場観をお持ちだと思いますが、
私自身ギリシャ問題の行方は、ちょっと見通しづらくなって
きたように思います。

ギリシャがユーロを離脱し、それをきっかけに
欧州の金融システムが、一時的に動揺する可能性が
出てきたと言うことです。

このような状況に置かれた場合、私たちは株を売る理由もありますし、
売らずに持ち続けるという選択肢もあるわけで、一般にこのような場合、
どちらが正解かは、後になってみなければ解りません。

つまり売るにしろ、持ち続けるにしろ、それはある種のバクチ
と似た性質をもった行動ではないかと思うわけです。

そのことが私たちの心を、より不安定なものにしている
のではないでしょうか。

もし私たちが普段なにも対処法を考えず、このような状況を
迎えてしまったら、その時点でとりうる行動は、どうしても
上記のようにバクチ的性格を帯びざるをえません。

ではこのバクチ的行動を回避するための方策や、
心の安定を保つ方法は、あるのでしょうか・・・

私はあると思います。

それはこのような状況が起こりうると想定した資産構成を、
普段から作っておくということではないでしょうか。

言い換えれば常に「地理的分散と質的な分散」を心がけて
おくということです。

株やコモディティなど、景気変動の影響を受けやすい
金融資産を一定割合に抑え、たとえその部分が半分になっても、
資産全体でみてさほど大きな影響を受けないように設計して
おくこと。

さらに不動産やヘッジファンド、あるいはクラシック・コイン
や美術品・宝飾品など・・常に一定額を、このように景気変動
の影響を受けにくい金融資産にも分散しておくこと。

日ごろからこのような質的な分散投資を実践しておけば、
今起きつつあるような事態が到来したとしても、
平然と持ち高を維持することができるはずです。

そこには何らバクチ的な要素はありません・・・

あのリーマン・ショックでさえも、危機発生から6年もすれば、
世界中の多くの市場で、株価は過去最高値を更新いたしました。

今回のギリシャ問題が、万一最悪の結末を迎えたとしても、
私たちは相場の復元力を信じるべきでしょう。

平時における分散投資によって、皆さんは資産を安定的に
成長させることができますし、今のような混乱期においても、
皆さんは心の安定を保つことができるわけです。


では今回はこのへんで。

(2015年7月8日)




 




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