実物資産投資・資産運用・不動産投資の銀座なみきFP事務所

みなさんこんにちは。

新しく自民党の総裁になった方の基本的な経済政策は、
どうやら財政拡大による経済成長のようですが、
その道乗りはかなり厳しくなると僕は思います。

おカネを借りる（注）のが悪いとは言いませんが、
問題はそのおカネを使って何を実現するかです。

注）ここでは国債の発行をさします

過去を振り返れば、日本の政治は一貫して借金そのものが目的であり、
そのカネで何を実現するべきかという視点に欠けていました。

代表的な方は小渕さんで、
自ら「世界一の借金王」と称して財政を膨らまし続けました。

その後の首相も似たりよったり（注）です。

注）バブル後の歴代首相のなかで唯一小泉さんは例外でしたが。

その場しのぎでカネは借りるけど、
そのカネを将来の成長に使うという視点が欠けていたのではないでしょうか。

日本の30年低成長は複合的な要因によるものですが、
「借りたカネを将来の成長のために使う」という、
当たり前なことをやってこなかった点が主因だったと思います。

そしてまた新しい自民党総裁の誕生です。

悲しいことにその人の考え方もまた歴代首相と同じく、
無目的な財政拡大のようにみえてしまいます。

「無目的な財政拡大」とまでいうとちょっと気の毒かもしれませんが、
よほど強い信念をもって成長に取り組まなければ、
「結果的には無目的」に終わる可能性が高いと思います、
バブル後の歴代政権と同じように・・・。

そしてまた借金だけが膨らむ構図です。

もう30年も同じことをやってきたのだから、
そろそろ気づいてほしいものですが、
残念ながらそのような気配はまったく見えません。

借金の膨張は国の経済に対する信頼性を薄めます。

でも借金で手にしたおカネを戦略的に活用し、
「信頼性の薄まり」以上の速度で経済が成長すれば、
結果としてその借金は意味あるものになり、
経済への信頼性を高めることができます。

逆にバブル以降のように、
場当たり的、かつ無目的に借金を膨らましてゆけばどうでしょう。

その場合、循環的に経済への信頼性は低下し、
その行き着く先は、良くて「高インフレと円安進行」、
悪くすると財政の破綻です。

もう30年間もやってきたんだから、
そろそろ政権政党は真面目に考えてもらいたいものです。

では今回はこのへんで。

（2025年10月10日）