■インフレの定着に備えて
みなさんこんにちは。
ここのところ金の価格はおとなしいですが、
それでも足元の4000ドルは10年前の4倍近い水準です。
この間の金価格の上昇にはさまざまな理由があるように思います。
たとえばドル基軸体制の揺らぎ、
ロシアによるウクライナ侵略や中東で頻発する紛争、
中国の台頭による世界の多極化、
新興諸国の中央銀行による金買い、
などもちろん大きな要因ではありますが、
もう一つ忘れてはいけないのは主要国によるお札の増刷です。
リーマン・ショックに欧州債務危機、コロナショック、
頻発する経済危機に対して各国の中央銀行がお札を大量発行した結果、
日米欧だけで、この10年で80%もおカネの総量は増えています。
逆に言えばこの間、お札の価値は56%ほどに薄まったと考えることもできます。
・1÷1.8≒0.556
おカネの価値の薄まりは、
その反対側にある現物資産の価値を高めます。
現物資産の代表である金(Gold)は、この「紙幣増刷要因」だけで、
80%ほども価値が増えたと考えていいでしょう。
でも僕は以前から一つ不思議なことがあります。
お札の価値が56%ほどに薄まったのなら、
なぜ日本でこの間デフレ(注)が続いたのでしょう。
注)正確にいえば日本のデフレは2000年ごろから2020年ごろまで続きましたが、
それ以降はややインフレ傾向が見られます。
お札の価値が薄まれば、逆に物価が上がらなければなりません。
本来、物価が上がっているべき期間に物価が下がるというヘンな現象。
この不思議な現象は一体どうして起きたのでしょう?
これにもまた様々な要因があると思いますが、
全部ひっくるめて表現するなら「日本経済の衰退」に行きつきます。
日本経済が衰退した結果、低調な経済が続き、企業の業績は低迷し、
そこで働く従業員の給料は増えず、国民による商品やサービスの購買力は停滞し、
それがモノの値段の継続的に下方向に引っ張り続けたのでしょう。
その下向きの圧力があまりに強かったため、
本来は日銀の大量バラマキによって薄まるべき一万円札の価値が逆に高くなった。
これが2000年から2020年までの長期デフレの構図だと思います。
でも足元では日本経済は反転しつつあります。
これだけ長くかつ深い停滞のあとですから、
反発力もそれなりに強くなると僕は思います。
その帰結を素直に予想するならば、
インフレ傾向への転換と株高でしょう。
いままで20年もデフレに親しんできたため、
私たちにはデフレ思考が染みついていますが、
インフレ時代には根底から発想を変えなければなりません。
できるだけ現金や預金を持たないこと、
株のウエイトをあげること、もちろん積立NISAは第一の候補になるでしょう、
そして現物資産の比重を高めること、
今私たちは、
インフレ時代に適用した運用スタイルへの転換が求められていると思います。
では今回はこのへんで。
(2025年10月30日)
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