日本株急落をどうとらえるか

みなさんこんにちは。

今回は今年の妥当株価について考えてみました。

このメルマガの最後あたりに結論を書いていますが、
それまでが結構長いです、
面倒な講釈が苦手な人は最後あたりだけ読んでください。

あと今回は長いので先にサマリーを以下まとめます、

・イラン情勢の行方は予想不能、思い込みによる売り買いは危険
・足元の日本株急落は、楽観に振れすぎていた心理の揺り戻しという面がある
・株価は企業業績に収れんする
・その基本に立って株価水準を予想する

さて本題です。

先週末に起きたアメリカ・イスラエルによるイラン攻撃以来、
世界の株価は大きく下げています。

日本株も随分と下げ、
現在の日経平均は55,000円(3月6日午前時点)を割っています。

先週末の水準は58,850円でしたから、
今週だけで6.5%ほど下げたことになります。

一週間で6.5%の下げ・・・、
確かに大きな下げですが、よく考えてみると急騰後の反動という面もあります。

なにしろ年初来、日経平均の上昇は急でした、
年初時点で51,000円ほどでしたから、
先月末の水準(58,850円)まで15%以上も上昇していたことになります。

指標をみても先月末時点は割高感があり、
PER(注)は20倍を超えていました。

注)日経225平均構成銘柄の平均値、
今期(2026年3月期)の業績予想をベースに計算しています

日本株の長期的なPERの水準は14から16倍ほどですから、
かなりな「買われすぎ水準」だったといえるでしょう。

イランの情勢は予断を許さず、
言い当てるのは難しいと思います、
攻撃をしかけた当人すらわからないのではないでしょうか。

したがって、この紛争の終着点を予想して株の売買をするのは
危ないと僕は思います。

ある人はアフガン戦争のように長期化すると言いますし、
短期で決着するという人もいます。

株価にしても同様で、
ある人は過去の同様の戦争事例から、世界の株価は近く上昇に転じるといいますし、
原油相場上昇などによって世界の株価は長い下落期に入る・・・、
こんな怖い予想をする人もいます。

では私たちはどのように対処すべきなのでしょう。

世界を見渡すと、
このように株価に影響を与える出来事はしょっちゅう起きています。

近いところでは昨年のトランプ関税ショック、
もう少しさかのぼれば2020年のコロナショック、
そういえばリーマン・ショックもありました。

いずれもその時々、市場に与えるショックに応じ、
下落率や下落期間もばらばらでした。

一番ひどかったのはリーマン・ショックで、
あの時、半年ほどにわたって日経平均は60%近く下げました。

コロナの時は随分とマシでしたが、
それでも直前の高値から安値まで30%ほど下落、
その期間は3か月ほどでした。

トランプ関税ショック時は1か月ほどで約20%の下落でした。

この3つの事例だけでも以下のことがわかります。

  1. 起きたショックの大きさによって、株価の下落率は違う
  2. 同様に下落する期間もショックの大きさに依存する
  3. いずれのケースも株価はショック前の水準を超えて上がっている

では今回のショックの大きさはどの程度なのでしょう。

上記の様に情勢は予断を許さず、
今後どんな展開が待っているか予想は難しいと思います。

こんなときはヘタに予想して大けがするよりも、
株式投資の基本に戻ることが大切ではないでしょうか。

株式投資の基本・・・いったい何でしょう、
それは

株式は会社に対して私たちが持っている持ち分で、
その価値、言い換えれば株価は長い目で見れば、
「会社の価値」に収れんするという当たり前のことです。

では一歩進め「会社の価値」とは一体なんでしょう。

それは会社が生み出す利益のことで、
簡単に言えば「企業業績」です。

株価は短期では思惑や恐怖心、欲望や群集心理によって動きますが、
ながい目で見れば上記の様に「企業業績」に収れんします。

ではその企業業績という視点に立って、
今後の株価を考えるとどうなるでしょう。

確かにイランの情勢は予断を許さず、
今後どんな展開が待っているか予測不能です。

では企業の業績はどうなるでしょう。

もちろん業種によって影響度合いは様々でしょう、
原油価格の上昇によって大きくマイナスの影響を受ける業種、
あるいは逆にほとんど影響を受けない業種、
様々でしょうが、日本の会社全体で見るとどうでしょう。

もちろん一時的に影響は受けるでしょうが、
その影響が向こう1年、2年・・・延々と続くとは思いません。

昨年のトランプ関税を振り返ると、
ほぼフルに影響をうけた今期(2026年3月期)すら、日本の企業業績は増益と予想されています。関税が発表された当初、たしか市場の予想は10%ほどの減益でした。

コロナショック時も同様で、
日本企業の業績は2021年3月期、30%近い大幅増益でした。

すごい復元力と言っていいでしょう、
これが会社という生命体が持つ力だと思います。

では、その株式投資の基本、すなわち企業業績から、
今後の株価について考えるとどうでしょう。

足元の予想EPSは2,833円ほどで、これが発射台になります。

仮に来期(2027年3月期)の企業業績が10%の増益なら、
PER16倍で妥当株価は50,000円ほどです。

・2,833円(現時点の予想EPS)×110%(来期増益を加味して)×16倍≒49,860円

現在は来期(2027年3月期)を織り込む時期ですから、
おそらく本来あるべき現在の株価はこの辺りだと思います。

ではさらにその先、2028年3月期の業績も10%増益だとすればどうでしょう、
その場合、PER16倍を前提にして妥当株価は55,000円前後です。

・2,833円(現時点の予想EPS)×110%(来期増益を加味して)
×110%(さ来期増益を加味して)×16倍≒54,800円

今年の年末あたりには2028年3月期の業績を織り込みこみ始めますから、
この55,000円あたりが年末時点の妥当株価になると僕は思います。

偶然ではありますが現在の日経平均55,000円あたりは、
上記の様な計算と違和感ない水準です。

今回の出来事は冷静になるいい機会だったのではないでしょうか。

 

では今回はこのへんで。

(2026年3月6日)




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