■原油相場が向こう1年高止まりした場合
みなさんこんにちは。
先週僕はこのメルマガで、
「株価は企業業績に収れんする」という話をし、
年末時点の日経平均の妥当水準を55,000円としました。
根拠は以下の通りです(前回分の再掲)。
- 今期(2026年3月期)の予想EPSは2,833円ほど
- 来期(2027年3月期)の増益率を10%と予想
- 来さ期(2028年3月期)の増益率を10%と予想
・2,833円×110%×110%×16倍≒54,847円
今年の年末あたりには、株価は「来さ期(2028年3月期)」の業績を織り込みますので、
上記の考えに合理性があります。
今回は前回から一歩進め、
上の予想の妥当性を自ら検証してみたいと思います。
まず1の今期(2026年3月期)の利益予想からです。
上記で僕はEPSを2,833円と予想しましたが、
これはほとんどぶれないと思います。
なぜならすでに今期は終わりかけており、
ここからのブレは限られているからです。
続いて2についてはどうでしょう。
今期(2027年3月期)はまだまっさらの状態で、
ここからどう動くか予想は難しいです。
でも過去の企業業績は参考になると思います、
以下は過去10期にわたる増益率の推移です。
2024年:+15.5%
2023年:+2.0%
2022年:+34.6%
2021年:+27.5%
2020年:▲30.1%
2019年:▲8.4%
2018年:+39.1%
2017年:+2.9%
2016年:+1.2%
2015年:+4.4%
(日本の上場全企業の増益率推移:IR Bankサイトより転載)
以上を単純平均すると+8.9%になります。
日本は脱デフレの過程で企業業績にも勢いがあります。
増益率はやや拡大するでしょうから、
概ね10%程度の増益は達成可能だと思います。
ただ一つ注意しておきたいのは足元の原油高の影響です。
イランの情勢は予測不能で、
今後数か月にわたって原油相場が高値で推移する可能性はあると思います。
その場合、日本企業の業績にはマイナスで、
上記の「来期10%増益」は崩れてしまうかもしれません。
ただし株価は先を見て動きます、
仮に上記の様に
・原油価格が相当期間にわたり高止まり
↓
・その結果、来期(2027年3月期)の業績にマイナスの影響
となればどうでしょう。
この場合、確かに冒頭の想定である
2 来期(2027年3月期)の増益率を10%と予想
は崩れ、たとえば増益率が5%程度にとどまるかもしれません。
でもよく考えてみれば、それはさ来期(2028年3月期)の増益率にとって、
逆にプラスに働きます。
増益率は前年の業績に対する利益の増加率で計算されるので、
前年の業績が悪ければ自動的に高く出ます。
たとえば仮にAという年の業績が100だった場合、
翌年(A+1)年の業績が110なら増益率は10%です。
一方で仮にAという年の業績が95だった場合、
翌年(A+1)年の業績が110なら増益率は15.8%です。
原油相場の予想は困難ですが、
2027年3月期に続き、2028年3月期まで高止まりが続く可能性は
決して高くないと思います。
このような点を踏まえ冒頭のシナリオを修正すると
- 今期(2026年3月期)の予想EPSは2,833円ほど
- 来期(2027年3月期)の増益率を5%と予想
- 来さ期(2028年3月期)の増益率を15.8%と予想
このようなイメージになると思います、
この場合、今年年末の妥当株価は55,000円のままです。
・2,833円×105%×115.8%×16倍≒55,114円
現在の日経平均は54,000円ほどですが、
逆に言えば年末にかけこの水準が続くなら妥当な範囲、
上に離れれば過熱、
下方向に離れれば下げすぎだと思います。
では今回はこのへんで。
(2026年3月13日)
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