■日経平均6万台は維持できるか
みなさんこんにちは。
人間長く生きていると、
いくつもの不思議に出会います。
直近の不思議は日本の株価です。
相変わらずアメリカとイランは戦っており、
原油相場も高値で膠着していますが、
不思議なことに日経平均株価は本日60,000円の大台に一時のせました。
たしか一月ほど前は「原油価格が上がると景気後退に入る」と大騒ぎし、
日経平均は一時52,000円を割りました。
あれから一月たちましたが、
日本経済を取り巻く環境は好転したのでしょうか。
冒頭のように世の中に不思議なことはよく起きますが、
その大半は時の経過とともに「不思議ではなくなり」ます。
今回の「不思議が解消する」シナリオは、
「近々アメリカとイランの間に妥協が成立し、
これから年末にかけ徐々に原油相場は攻撃前の水準に戻る」
で、市場はいまこのシナリオに沿って動いているのでしょう。
でも問題はここからです。
すでに株価は「攻撃前」に戻りましたが、
そもそもその「攻撃前」は妥当な水準だったのでしょうか。
もし「攻撃前」がすでに過熱していたらどうでしょう、
この場合、日本株は元の過熱状態に戻っただけです。
株価はいずれ企業業績に収れんするものです、
今回は企業業績その点から「過熱の有無」について考えたいと思います。
まず出発点としてEPS(一株当たりの利益)を見ておきましょう。
足元のEPSは2,890円あたり(注)です。
注)日経平均採用銘柄の平均、今期予想ベース
仮に日経平均が60,000円ならば予想PERは20.8倍です。
・60,000円÷2890円≒20.8
過去の値を振り返るとPERは14-16倍台が一般的ですが、
その点から考えて、この20.8倍はかなり高い値です。
逆に日経平均6万円を維持しながらPERを16倍に戻すためには、
予想EPSは3,750円まで上がらなくてはなりません。
・60,000円÷16倍=3750円
つまり過熱なく日経平均6万円を達成するためには、
本来EPSは3,750円でなければなりませんが、
実際は2,890円しかないということです。
もっと簡単に言えば「3,750円分の利益が必要なところ、
実際の利益は2,890円分しかない」と言ってもいいでしょう。
では2,890円の利益を3,750万円に増やすためには、
どの程度の増益が必要なのでしょう。
足元の予想SPS(2,890円)が3,750円まで増えるためには、
今期の企業業績はここからさらに30%ほど上方に修正されなくてはなりません。
・3,750円÷2,890円≒1.3
以上を簡単にまとめれば、
「日経平均株価6万円を維持するために、
今期、日本の会社はここから30%ほど利益を拡大しなくてはならない」
ということです。
30%の増益は不可能ではありませんが、
さほど簡単なことではないように思います。
ご参考までに下は日本の全上場企業の最終利益の増減率推移です。
2015年:+4.4%
2016年:+1.2%
2017年:+2.9%
2018年:+39.1%
2019年:▲8.4%
2020年:▲30.1%
2021年:+27.5%
2022年:+34.6%
2023年:+2.0%
2024年:+15.5%
2015-2024年の単純平均:+8.9%
(数字はIR Bankサイトより引用)
やっぱり足元の日本株は、僕にとって不思議な状態です。
では今回はこのへんで。
(2026年4月23日)
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