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なぜ日銀は金利を上げられないのか

みなさんこんにちは。

先週開かれた日銀の政策決定会合の結果は、
当然ながら「利上げせず」でした。

事前に予想されていたことではありますが、
会合中に円は一段と売られ、一時1ドル=145円台後半
を付けてしまいました。

会合の直後に財務省は円買い介入をし、
1ドル=140円台まで戻しましたが、
その後再び円は売られ本日現在1ドル=144円台です。

「主要国でゼロ金利を続けているのは日本だけだ」
「日銀がゼロ金利に固執しているから円は売られるんだ」
「円安で輸入物価が上がるから、せっかくゼロ金利で景気を下支え
しても逆効果じゃないのか」

こんな日銀総裁の黒田さんに対する不満の声をよく聞きますが、
僕は円安を日銀のせいにするのはヘンだと思います。

もとをただせば故安倍元首相が返り咲いた時、
最初に打ち出した経済政策は「三本の矢」でした。

多くの方は記憶が薄れていると思いますが、
「三本の矢」というのは

・成長戦略(1)
・財政政策(2)
・低金利政策(3)

の合わせ技で、
日銀の低金利政策(3)と政府の財政出動(2)によって時間を稼いでいる間に、
政府は成長戦略(1)を推し進め、日本経済を成長軌道に乗せるというものでした。

この安倍さんの政策は正しかったと僕は思いますが、
問題は強い意志をもってやりきらなかった点にあると思うのです。

日銀の金融緩和(3)そのもに日本経済は成長させる効果はありませんが、
規制緩和を含む成長戦略(1)によって起きる国民の「生みの苦しみ」を、
金融緩和(3)や財政の出動(2)によって和らげる効果は期待できます。

安倍さんの就任から10年が経とうとしていますが、
当初の目論見通り「三本の矢」が強い意志をもって実行されたなら、
この10年で他の先進国並みに日本の経済は成長していたはずです、
お隣の韓国や台湾に一人当たりGDPで迫られるようなこともなかったでしょう。

そしてその結果として日銀も適切に利上げを実行できたはずです。

今のように「円安=日本の国力低下=日本の相対的貧困化」に対し、
私たちは不安を抱くこともなかったに違いありません。

つまり日銀がゼロ金利を解除できないのは、
日銀ではなく政府に責任があるということです。

すでに安倍政権の後半あたりから成長戦略(1)はうやむやになりはじめ、
岸田政権でこの唯一の処方箋が葬り去られ・・、
いまや日本は羅針盤を失った船のように波間に浮かぶだけです。

日本は大統領制ではありませんので直接リーダーを選べませんが、
それでも国会議員の選出を通して首相を選ぶことはできます。

「一国の民度を超える政治をその国は持てない」とよく言いますが、
今の日本がぷかぷかと波間に浮かぶ船になってしまったのは、
突き詰めれば僕自身を含めすべての日本人の責任です。

特に経済や政治への無関心は、私たち日本人の成人すべてが
その責任を問われるべきではないでしょうか。

 

では今回はこのへんで。

(2022年9月27日)




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